《 感想 》
伝説の相場師ニコラス・ダーバス。もともとプロダンサーだった彼は、ひょんなことから投資の世界に足を踏み入れました。そしてどんどんのめり込んでいくことになります。探求心旺盛な彼は、成功と失敗を繰り返しながら『ボックス理論』を完成させ、そして巨万の富を築き上げます。その経緯を小説のようなタッチで記したのが本書です。
通常の投資本のような小難しい事は書いていません。だからスラスラと読むことが出来ます。けれど、実践的な事が書かれていて、投資本として十分読み応えのある本でした。そして何より、彼の好奇心・探求心に感心させられる本でした。失敗しては自分なりに原因を考え、新たな方法を考え出す。そしてその方法をトコトンやってみる。ここが一番見習うべき点なのかもしれないなと感じました。
《 印象に残ったところ 》
●ファンダメンタリスト
・ファンダメンタルズに基づく攻略方が正しいと確信。
・貸借対照表が申し分なく、将来性があるように見えても、株式市場では決してそのとおりには反応しない。
・この会社のファンダメンタルズがどうなっているのかは何も知らなかった。知っている事と言えば、毎日着実に価格が上昇している事だけだった。
●テクニカルな分析
・純粋にテクニカルな分析で臨むのが有効。価格動向と出来高を注意深くチェックし、他のすべての要因は無視することで、良い結果を得られる。
・問題は株価が動き出すタイミングをどう判断するか。
・株価と言うのはほぼ常に高値と安値の間を行き来している。
・この上下変動を取り囲む領域が「ボックス」。
・これが「ボックス理論」の始まり。
・次のボックスを目指して上へ突き抜ける動き、そうなればその銘柄を買った。
・値動きのフレームを正確に定めて、下抜ければ直ちに売却する。
・株を特定の価格で買おうとする時は「ストップオーダー」(逆指値注文)を出し、同時に値下がりに備えて「ストップロスオーダー」(手仕舞いの逆指値注文)を出す。
・いつ売ったらよいか。それは、ボックスが反転する時。
・価格の上昇に合わせて引き上げるトレイリングストップ(価格の上下に合わせて断続的に指定価格を変える逆指値注文)が問題を解決してくれる。
・感情を抑制するための訓練として、買った理由と売った理由を書きとめた。
・取引が損で終わった時には、その原因を自分なりに考えてメモ(間違い原因リスト)に残した。
●テクノ・ファンダメンタリスト
・銘柄の選択は市場におけるテクニカルな動きに基づくが、その銘柄を買うのはファンダメンタルな理由を根拠にして収益性の改善が認められる場合に限ることに。
・テクノ・ファンダメンタリスト理論に到達。
・株式市場での価格の動きに注目。
・高く買って、もっと高く売ろうと考えた。
・10銘柄を注意深くモニターし、少しでも異常な動きがないか注視。
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